真鍮ネジ式の取り付け方法
SCOPE / 真鍮ネジ式 フック

どんな時もベースパーツは
指で押さえてね。

真鍮ネジ式と付き合っていく上で覚えておいて欲しいこと。フロントパーツをベースパーツへねじ込む時、フロントパーツを取り外す時、ネジでベースパーツを壁に取り付けたりネジを緩める時、とにかく何をする時であってもベースパーツは指で壁に押し付けて、動かないようにして作業を進めてください。何かするときにはベースパーツを指で押さえる癖を身につけますとグッド。そうしないとベースパーツの固定が段々と緩んでしまうのです。また電動工具は使わず手持ちのドライバーで締めましょう。締め過ぎによるトラブルが防げます。

真鍮ネジ式の取付け

真鍮ネジ式の取付けは、1本のネジでベースパーツを壁に取り付けるだけですから簡単です。どんな方法であってもベースパーツを壁に固定すれば良いのですから、皆さま各々都合のよい方法で取り付けていただければそれでOKです。一般的方法は以下にまとめました。参考までにご覧ください。初めての場合、難しいことのように感じるかもしれませんが、慣れてしまえばあっという間に何個も取り付けられますからご安心を。ストリングポケットを取り付けた経験があれば読む必要すらないと思います。

木へネジで取り付ける

木壁にネジ止め耐荷重の目安:
1型 40kg / 2型 20kg

全面木の壁であったり、壁面一部に木の面がある場合、つまり取り付ける場所が木であれば簡単、付属のネジを使ってベースパーツを固定すれば終了です。また壁紙が貼られていても芯材が木であることがあります。壁にピンが刺さるようであれば取り付けたい場所にいきなりネジのみでネジ式のベースパーツを取り付けると早いです。それでシッカリ固定できれば芯材が木製だったということで終了、ポロポロと白い粉が出てきてシッカリ止まらなければ石膏ボードということでアンカーを打ってからネジで固定しましょう。

石膏ボードへアンカーとネジで取り付ける

石膏ボードにアンカー止め耐荷重の目安:
1型 6kg / 2型 3kg

壁が石膏ボードであれば石膏ボード用アンカーを打つ必要があります。スコープアパートメントの壁は漆喰ですが芯材は石膏ボードなのでアンカーを打って取り付けました。ピンを刺したりネジを打ち込んでみて白い粉が出てくれば石膏ボード用アンカーを打つ、それだけのことです。アンカーの取り付け方はドライバーで直接石膏ボードにネジ込むだけ。初めてでも難しいことではありません。アンカーを取り付けましたらネジを打って完了です。アンカーはネジ式ベースパーツで隠れますから、ネジ式取り付け後の見た目は直接取り付けたのと変わりなく綺麗です。またアンカーの取り付けに関しまして、経験上の注意点が2つあります。以下参考まで。

アンカーは最後の締め付けを力一杯おこないますと、石膏ボードが削れてアンカーが空回りしアンカーとして役に立たなくなります。アンカーの頭が壁面と面一になる程度、ギュッと手応えを感じたところで止めておく、アンカーの締めすぎにはご注意を。右写真くらいがベスト。

石膏ボード用アンカーをねじ込む過程で出てくる石膏ボードの削りカスや壁紙が、アンカーと壁面の間に詰まり、アンカーが壁面から浮いてしまったり斜めになったりします。ですから締め込み切ってしまう前、壁面に対して少し隙間があるうちに一旦止めて、カッターで余計を取り除くことが大事です。最終の締めこみをしますと綺麗に取り付けられます。余計は丁寧に取り除くほど、仕上りも綺麗になりますので、この作業は焦らず丁寧に。特に真鍮ネジ式2型は本体が長いのでチョットした傾きがあるだけでもバラバラした見栄えになってしまいます。

アンカーがゆるんだ時、とれた時
アンカーの取り付けに失敗した時

石膏ボードへアンカーを打つ、コレ、失敗する時は失敗します。アンカーを必要以上に絞め過ぎ、空回りしてしまい効かなくなってしまったというケースが多いのですが、石膏ボードが古いからかそもそも強度不足で取り付けられないという事もあり、正直やってみないとわからない。またアンカーをうまく打ち込み、器具を取り付けることができたとしても、使い続けていくうちに段々と緩んできて取り付けた家具や器具がグラグラしてくる。そして最終的にとれてしまうという事もあります。すると壁に穴が空き、取り付けたいフックや壁付け家具を取り付けることもできず、途方にくれる事となってしまいます。 そんな問題解決をしなければ!という所から見つけましたのが《高島どこでも下地スピードミニ》、これです。空いた穴に濡れたスポンジを詰め込み、そこに液剤を注入するとスポンジと周囲の石膏ボードが固まって強力な下地が誕生します。そうしましたら、石膏ボードの壁であってもアンカーを打つ必要がなく、直接ネジ止めできてしまうのです。更に耐荷重も大幅にアップするのだからいう事ありません。とすると、そもそも、石膏ボードであってもアンカーを打たず《高島どこでも下地スピードミニ》でいく!というのが一番なんじゃないかとも思うのです。そもそもアンカーを打たず5mm程度の穴を明けて下地を作って取り付ければ、壁に空ける穴すら小さくて済みますし、やり直しも効きますし、耐荷重も大幅に上がる。完璧なのですから。これは本当にすごい。実際にやってみての僕的後悔は飛び出たスポンジを切るのが遅すぎ、カチカチになってからカットしたので超苦労したという点だけです。説明書には30分~40分したら飛び出たスポンジをカットすると書いてあるので、書かれている通りにやれば僕のような後悔はないでしょう。真鍮ネジ式を石膏ボードに取り付けるユーザーに限らず、色々な問題解決をしてくれる便利なアイテムだと思いますから 《高島どこでも下地スピードミニ》は買っておくと安心できると思います。

ツルツルした面へ
両面テープで取り付ける

タイルに強力両面テープ止め耐荷重の目安:1型 300g / 2型 150g

スコープ事務所のキッチンはタイル貼り。ここにネジ式を設置しました。取り付けに使ったのは両面テープ。キッチンタオルやスポンジなど軽いものしか掛けないので、両面テープでも問題ないだろうという判断です。使った両面テープは3Mの「超強力 両面テープ」。テープに厚みがあり、多少の凸凹だったり、湾曲があってもつきやすくなっています。貼りつけから半年以上たちますが、落ちたことはありません。「超強力 両面テープ」は、接着するものに合わせて数種ラインナップがあります。タイルに使えそうなタイプは「タイル用」「平滑面用」「粗面用」の3種類。どれを選べばよいか迷いますが実験してみました結果、「平滑面用」が一番強かったです。ただ、この実験は真鍮ネジ式2型を3種の両面テープでタイル面に貼り付け300gの重さ(大体バスタオルぐらいの重さ)を引っ掛けています。結果、どれも10日間以内に全て落ちてしまいました。ですからタイルへ両面テープで取り付ける場合は、キッチンタオルやフェイスタオル、スポンジといった軽い物にとどめた方が良さそうです。また対荷重は1型が2型の倍近くありますから、両面テープでタイル等に取り付けるのでしたら1型を選んだ方が落ちる心配は少ないです。デザイナーのproof of guiidさんは上の写真みたいにガラスの両面同位置に1型と2型を両面テープで貼り付けて使っているそうです。掛けている物が軽量なのだと思いますが、今のところはとれてきたってことはないそうです。

両面テープの剥がれにくい方法は次の通り。貼りつける面に手の油分や汚れが付いていると剥がれやすくなるので、テープを貼り付ける前に、ネジ式の底面と貼り付けたい壁面の両方をアルコールなどで拭いて油脂を取り除き、よく乾かしてから貼り付けましょう。貼り付けてから、グッと壁面に対して押しこみ圧着することで更に粘着を高められます。説明書を読めば書いてあることですが、読み飛ばしがちなので念のため。あと、勘違いがあるといけないのですが、ネジ式にぴったりの円形の両面テープがあるわけではないので、テープの幅が足りなければ貼り合わせ、はみ出した部分はハサミでカット、そのあたりはDIYにて対応しましょう。(追記失敗談)両面テープでつけられるなら、穴をあけず付けられるんじゃない?そう思った弊社スタッフ。壁紙が貼ってある壁で試しましたところ、壁紙ごとネジ式が剥がれ落ちてしまうという残念すぎる結果に。これは皆さま真似をされないよう、ご注意ください。

他にも色々な壁があると思います。コンクリート壁や、煉瓦の壁、そういった場所には、素人のDIYで付けるのは難しそうですから、プロの方にお任せするのがトラブルなく安心です。

2020.11.16